小学生の中・上級者向けのピアノ発表会の曲選びは、選択肢が広がる分、悩みますよね。また、親御さんの立場からすると、成長した我が子の演奏姿を見るのも感慨深いでしょう。そこで今回は、子供から大人まで人気の「弾き映えする」「かっこいい」曲をご紹介します!ポップス・クラシック両面からピックアップしましたので、ぜひ選曲の参考にしてみてください。
【小学生】ピアノ発表会で弾きたい人気曲:中~上級
ブルグミュラーを弾き終えると、そろそろ中上級へとステップアップしていい頃。初級に比べて、リズムはより複雑に、和音も密度が高くなったりと、曲は難しくなりますが、かっこいい曲が選べるようになります!
【中~上級】ポップスのおすすめ曲7選!
小学校高学年ともなると、音楽を聴くことが増え、自分好みの曲も増えてくるでしょう。そして、憧れの曲に挑戦できる実力が備わってくるのも、小学生の中級~上級レベルです。レベルアップしたお子さんたちに、是非ともチャレンジして頂きたい、かっこよく弾き映えするポップスの曲を紹介していきます!
竈門炭治郎のうた
・おすすめの理由
大人気アニメ「鬼滅の刃」の劇中歌です。主人公の優しさを表現したメロディは、ピアノの音色の良さを引きたててくれます。クラシック音楽の雰囲気があるので、聴きに来てくれた大人にも受け入れられやすいでしょう。
・曲のポイント
ゆっくりとした入りから始まるので、発表会の緊張状態であっても落ち着いて演奏し始めることができます。そして途中に華やかなアレンジがあったりと、徐々に盛り上がっていく曲調であるため、発表会にぴったりです。
炎
・おすすめの理由
こちらも「鬼滅の刃」劇場版の主題歌です。儚さを感じさせる切ないメロディは、心に染み入ります。知名度抜群の選曲に、会場は盛り上がること間違いなし。中上級ならではの、大人の表現が求められます。
・曲のポイント
「炎」は原曲キーでも小学生が挑戦しやすいキーで書かれています。中上級であればリズムはさほど難しくはありません。和音の連打がたくさん出てきますので、不自然な重みがつかないよう注意しましょう。
夜に駆ける
・おすすめの理由
YOASOBIのデビュー曲でありながら空前のヒットを記録した「夜に駆ける」は、ポップな曲調とかっこいいピアノソロが印象的な1曲です。発表会でばっちりと決めれば、話題になること間違いなし!
・曲のポイント
複雑なリズムやアップテンポが合わさり、難易度は高めの曲です。耳で覚えたリズムに頼りすぎず、しっかりと楽譜を読んで、拍を感じるようにしましょう。
スピーチレス
・おすすめの理由
実写映画「アラジン」オリジナルの名曲「スピーチレス~心の声」は、ジャスミンが「声をあげよう!力の限り叫べ」と運命に立ち向かっていく様子を表現しています。曲の持つメッセージ性も素晴らしく、かっこいい女性の雰囲気が発表会を彩ります。
・曲のポイント
左手から右手へと受け渡されるイントロで始まります。左手の伴奏のリズムには、タイが多く用いられているので、右手のメロディとの合わせがいい課題になります。曲が盛り上がるにつれて和音を押さえるのが大変になってきますが、乱暴な音にならないように、力強く、しなやかな女性を表現しましょう。
アシタカとサン
・おすすめの理由
「もののけ姫」のラストシーンで流れる、暖かな情感のある1曲です。芽吹く命を表現しているメッセージ性や、しっとりしたバラード調の曲調が、ピアノという楽器の良さを存分に引き出してくれるので、発表会にぴったりです。
・曲のポイント
右手も左手も、レガートが非常に重要です。左手は広範囲を移動して弾かなければなりません。不自然に凸凹しないよう、意識してなめらかに弾くことが求められます。右手ではオクターブでの移動が出てくるので、とても良い勉強になります。
きときと~四本足の踊り
・おすすめの理由
映画「おおかみこどもの雨と雪」や「サントリー天然水」のCMで流れる曲です。さわやかに駆け抜けていくような、清涼感のある曲調が印象的です。可愛らしい印象でありながら、非常にテクニカルなかっこいい曲でもあります。
・曲のポイント
オオカミたちの四本足が疾走していく様子を16分音符で表すイントロで始まります。譜読みがそこまで難しくない分、テクニックを磨いていきましょう。早いテンポの中で16分音符や3連符が次々と出てくるので、リズム感の形成に役立ちます。
情熱大陸
・おすすめの理由
ヴァイオリンの定番曲として知られる「情熱大陸」は、ピアノで弾いても、もちろんかっこいい!小学生から大人まで非常に人気の高い1曲です。発表会で弾き映えするよう、かっこいいアレンジを選びましょう。
・曲のポイント
元がヴァイオリンのために書かれていることもあり、拍におさまらないような自由なイントロで始まります。小学生のピアノで、ここまで自由にリズムを揺らすことは少ないので、非常に良い勉強となるでしょう。耳で聴き慣れているからと、おざなりに拍を取ると迷子になりますので、しっかりとリズムが刻めるように練習することがポイントです。
【中~上級】クラシックのおすすめ曲8選!
まだピアノを始めたばかりの時、発表会でかっこよく弾くお兄さんやお姉さんを見て「いつかあんな風に弾いてみたい」と思ったお子さんも多いのではないでしょうか。中級・上級レベルになった今だからこそ弾ける、かっこいい、おすすめのクラシック曲を紹介していきます!
エステン《人形の夢と目覚め》
・おすすめの理由
お風呂が沸く時にこのメロディが聴こえてきませんか?ご家庭でも馴染みのある曲でありながら、1曲の中に様々な表現が入っており、とても弾き映えします。
・曲のポイント
ゆったりとした夢の部分、目覚めの部分、踊りの部分に分かれており、徐々に曲が盛り上がっていきます。左手のバスを保続しながら和音を叩かなければならず、最初は苦心するかも知れません。踊りの部分では、リズムをしっかりと際立たせましょう。
ベートーヴェン《エリーゼのために》
・おすすめの理由
言わずと知れた名曲で、この曲に憧れた方も多いのではないでしょうか。哀愁を帯びたメロディから、情熱的なパッセージまで、表情がどんどん変わるところも弾き映えするかっこいい作品です。
・曲のポイント
A-B-A-C-Aのロンド形式で書かれているので、A部分を譜読みしてしまえば大半を攻略することができます。B部分では早いパッセージを合わせ、C部分では和音の横移動があり、学習課題としても非常に内容の濃い1曲です。
ベートーヴェン《パイジェッロのオペラ「水車小屋の娘」の二重唱による「うつろな心」による6つの変奏曲》
・おすすめの理由
パイジェッロのオペラの中でも、最も人気な歌曲を引用したベートーヴェンの変奏曲です。元はベートーヴェンが即興演奏の腕前を披露するために弾いた作品であることもあり、とても華やかで、かっこいい曲となっています。
・曲のポイント
主題のテーマを提示した後、6つの変奏曲で成り立っています。自分の実力に合わせて、演奏する変奏曲を選んでも曲がまとまるため、中上級初挑戦のお子さんにおすすめです。
中田喜直《エチュード・アレグロ》
・おすすめの理由
「夏の思い出」や「めだかの学校」など数々の名曲を生んだ、中田喜直の作品です。個性的な和音とスピード感あふれる曲は、とてもかっこよく、ステージでの演奏に映えます。日本人作曲家の作品を演奏する人は少ないので、かぶりにくいのも嬉しいところです。
・曲のポイント
ハ長調で書かれているので、譜読みの難易度はそこまで高くありません。譜読みは苦手だけれど、指は回る!というお子さんにもぴったり。16分音符が駆け抜けるように続いていくので、リズムをキープできるように気を付けましょう。
モーツァルト《トルコ行進曲》
・おすすめの理由
言わずと知れたモーツァルトの名曲です。1度は弾いてみたいと思った方も多いのではないでしょうか。トルコ風のエキゾチックな曲想は、聴く人を惹きつけます。
・曲のポイント
オクターブの音型が多いので、手が大きいお子さん向けの作品です。途中でイ長調に転調するので、#の見落としに注意しましょう。トルコ行進曲はソナタ第11番の終楽章にあたりますので、周りと差をつけたい方は是非、1・2楽章にもチャレンジしてみてください。
グラナドス《アンダルーサ》
・おすすめの理由
作曲家グラナドスの出身地であるスペインの香りを放つ、かっこいいメロディが印象的な作品です。優美で大人っぽい曲なので、中・上級者こその表現を見せたいところ。
・曲のポイント
情熱的なメロディとバスの間に、裏拍の和音が挟まれています。和音に邪魔されることなく、メロディを流れるように演奏できるようにしましょう。
ダカン作曲《かっこう》
・おすすめの理由
バロック時代の作曲家ダカンの作品です。かっこうの鳴き声を模倣した曲ですが、童謡のかっこうとは違い、スピード感があって、とてもかっこいい雰囲気を出しています。
・曲のポイント
譜読みは比較的易しい曲なのですが、速いスピードに乗って右も左も大忙し。正確にリズムを合わせる良い勉強になります。音はシンプルですが、指がしっかりしていないと、リズムも音も流れていってしまいます。しっかりとしたタッチで弾けるように気をつけましょう。
ショパン《ワルツ 第7番 op.64》
・おすすめの理由
ショパンが残した多くのワルツの中でも特に人気が高く、発表会にふさわしい1曲です。ピアノを続けるなら、これから弾いていくであろうショパンの曲の導入としても適しています。
・曲のポイント
嬰ハ短調という♯の多い調合で書かれている点がつまずきやすいポイントだと思います。しっかりと嬰ハ短調の音階を学び、手に馴染むようにしておきましょう。
まとめ
中級・上級になってくると曲の難易度も上がり「ピアノって難しいなぁ」と実感してきます。だからこそ、ピアノの発表会ではいつもよりもレベルの高い、かっこいい曲を選曲しましょう!自信をつけて、これから先も楽しく弾いてもらえたらと思います。