「教室に行かずに自宅でボイトレをやってみたい!」
「自力でやって効果はあるの?」
「なるべくお金をかけたくない…」

あなたもこのようなお悩みはありませんか?

ボイトレに興味はあるけど、教室通いを躊躇したり、費用面を心配してなかなか一歩踏み出せない人は少なくありません。

そこで今回は、なるべくお金をかけずに自宅でできるボイトレをご紹介します!基礎トレーニングから応用編までわかりやすくご紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。

案内人

  • 橋本麻理香ボイトレ講師として、より実践的なトレーニングでその方に合わせたマイクの使い方やメンタル部分の丁寧なフォローを得意とする。また「相手に伝わる話し方、声の出し方」のコーチングを専門に行いながら、13年間演劇にたずさわる。

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上達のために自宅でもボイトレをしよう!

歌の上達のためにかかせない基礎トレーニングを自宅でも行うと、以下のことができるようになります。

  • 喉に負担をかけず、長時間歌っても声がかれない歌い方ができる
  • 呼吸の量をコントロールできるようになり、表現の幅が広がる
  • 音程が安定したり、音域も広がる

地道なトレーニングこそ、上達の第一歩です。さっそく具体的なボイトレのやり方をみていきましょう!

自宅でできるボイトレのやり方

体は楽器とイメージしてみてください。
あなたの体、声帯は歌を歌うための大切な土台です。この土台を手入れすることはプロレベルになっても行う基礎トレーニングであり、大切なプロセスとなります。

具体的な体のトレーニング方法を5つご紹介します。

ストレッチ

ボイトレをする前には必ずストレッチをしましょう。全身の筋肉をほぐしておくことで、深い呼吸が可能になり、喉を痛めるのを防げます。

  1. 全身の力を抜くために、脱力しながらジャンプ
  2. 首をゆっくり回し、左右、上下に倒し筋を伸ばす
  3. その他、凝っているなと感じる箇所をほぐす

ゆっくり呼吸しながらストレッチするのがポイントです。

腹式呼吸

腹式呼吸は胸筋を使わずにお腹を使って呼吸することです。腹式呼吸ができると声量が上がり喉の負担も軽減します。

  1. 鼻から息を吸いお腹をふくらませる(風船がふくらむイメージ)
  2. 次にお腹から息を押し出しながら口から息を吐く

ゆっくり時間をかけて10回ほどやりましょう。腹式呼吸をマスターすると、通りの良い声が出るようになり、余裕をもって歌えるようになるため、表現の幅が増えますよ。

ハミング

ハミングは口を閉じて発生する鼻歌で、声の共鳴ができるようになる効果があります。声が口の中で響く練習をすれば、音程が安定して高音も出しやすくなります。

  1. 軽く口を閉じ、鼻から息をすう
  2. 口を閉じたまま「んー」と声をだす

ポイントは鼻が振動できるように、意識しながら練習することです。慣れるまで、鼻を軽くつまみながら「んー」とやるのがおすすめです。

表情筋

表情は声色に影響するため、表情筋を鍛えるのはとても大切です。

  1. 目、鼻、口を顔の全方向外側に向けて大きく開く
  2. 次に顔の中心に向けてすぼめる
  3. 目、鼻、口を思いっきり上、下、右、左に順番に寄せる
  4. 次に、顔面の全てを時計回り、反対回りに動かす

顔周りの筋肉を柔らかくすることで、微細な表現が叶いますよ。

リップロールとタングトリル


リップロールは、唇を震わせるトレーニングで喉や表情筋をリラックスさせる効果があります。

  1. 唇を軽く閉じる
  2. 息を唇にあてて「プルプルプル」と唇を震わせる

ポイントは唇に力を入れないことです。

タングトリルは、舌を上あごに軽くつけて巻き舌のように振動させるトレーニングで、舌の力を抜き、正しく音程をとれるようになる効果があります。

  1. 舌を上あごに軽くつける
  2. 息を舌にあてて舌を巻き舌のように振動させる

難しい方は「タラララ」という音を出すつもりでやってみてください。慣れてきたら音を出して高音、低音を行き来した練習をしてくださいね。

自宅ボイトレにおすすめのグッズ

風船で息の流れの練習

風船をふくらませる方法は、腹式呼吸を使った息の流れの練習に最適です。鼻から息を吸い、お腹に息を入れふくらませてください。息の流れを意識しながら風船をふくらまし息を吐ききってください。何度かやってみると息の流れの感覚がわかるようになります。

浅い息だけで風船をふくらませようとすると、頭がクラクラしたり頬が痛くなったりしますので、注意が必要です。

本で腹式呼吸の練習

腹式呼吸ができているのか確認するのに、本を使った方法がおすすめです。まず、仰向けに寝ます。リラックスした状態で、おへそのあたりに本を一冊置いてください。鼻から息を吸い、口から吐く呼吸をゆっくりしてみてください。呼吸するたびに、本が上下するのを確認できれば腹式呼吸ができている目安になります。

本をお腹に乗せる方法は、腹式呼吸の感覚をつかむのに適しているため、ぜひやってみてください。

ティッシュでスタッカートの練習

スタッカートとは、その音を短く切って発声することです。歌唱において、リズムや軽さ、躍動感などに欠かせない表現をティッシュで練習できます。まず、ティッシュを一枚顔に近づけます。犬のように「ハッハッハッ……」と細かく呼吸を繰り返してください。その都度、ティッシュがめくれればOKです。

ポイントは腹筋を意識することです。強弱つけてやってみてくださいね。

自宅で声を出すのは恥ずかしい…そんな人におすすめの練習方法

声を出して歌う練習ができれば練習の幅は広がりますが、家族やご近所さんに声が聞こえてしまうと恥ずかしい、と思う方は多いでしょう。

そんな方におすすめなのは「ハミングで歌った声をスマホで録音し、聴いてみる」という方法です。鼻に抜けるようなハミングですので、大きな声をだす必要はありません。

声帯の震えや口の中の共鳴を感じ、音程や息の流れを意識し、スマホで録音したあとに聴いてみてください。これを繰り返し丁寧に練習すると、微細な表現ができるようになりますよ!

自宅でボイトレをする際の注意点

自宅でボイトレをすれば歌の上達が叶いますが、注意点もあるので気を付けましょう。

長時間やらない

1回のボイトレを30分から多くても1時間以内にしてください。声帯は筋肉なので、集中して長時間酷使すると痛めてしまいます。短時間で毎日続けることが大切です。

体調の悪い時は休む

体調が悪いときのボイトレは、体や声帯に負担がかかり逆効果になってしまいます。十分に休息をとって回復してから、再開しましょう。

目的をもってやる

自宅でボイトレするにあたって、目的意識が重要になってきます。ただなんとなくやるのではなく「このボイトレは何のためにやるのか」と、目的をもってやりましょう。

ステップアップしたいならボイトレ教室へ

「独学ではやっぱり物足りない!」
「一人だとやる気が出ない……」
「本格的な機材で練習してみたい!」
そんな方は、一度ボイトレ教室の利用も検討してみましょう。プロに直接指導してもらうことにより上達スピードも上がり、モチベーションも維持しやすくなります。
詳しくは下記記事をチェックしてみてくださいね!

まとめ

自宅でボイトレをすれば、歌唱力はぐんとアップします。
今回ご紹介した、お金をかけずに自宅でできるボイトレは、地道にコツコツやれば効果を実感できるでしょう。できることからぜひやってみてくださいね。応援しています!