モントリオールの街を歩いていたら、
この巨大なパイプオルガンは、
ここでは、
目次
ノートルダム大聖堂でパイプオルガンの演奏を聴く
その日のコンサートのテーマは ”Charles Widor へのオマージュ” 。Charles Widor (1844-1937) とは20世紀を代表するフランスのオルガニスト・
今回のプログラムは、Charles Widor 作曲によるオルガンシンフォニー Op.13 – 4 とシンフォニーゴシック Op.70 – 9 が演奏されました。オルガニストは、フランスのSaint Augustine’s Church と the Military Academy’s Chapel の現役オルガニスト、Didier Matry です。大聖堂の中には、コンサートを楽しむためにやってきた600-700人の聴衆で溢れていました。場所柄、観光客もたくさんいましたが、音楽家や音楽愛好家も多数見かけることができました。オルガンは上方後部にあるため、演奏中はみな前を向いて座って聴いています。
300年の歴史を持つオルガンで弾かれる独特な音質とその音色
“Take a Seat at the Organ” 迫力のある音を体感する
ここの大聖堂では、平日の昼間にも”Take a Seat at the Organ” という定期コンサートが開かれます。こちらのコンサートは、時間になると参加者全員で階段を上り、オルガンのふもとで演奏を聴くことができます。目の前で巨大パイプオルガンが鳴るのを想像できますか?爆音です。ピアノは弦の振動によって音がしますが、パイプオルガンはパイプの中に送られた空気の振動によって音が鳴るので、パイプが大きくなるにつれて音も大きくなります。パイプの素材や形によっても音色が異なり、パイプの数が増えるにつれて音色の種類も増えていきます。
このコンサートは、平日の午後ということもあり聴衆の中には観光客が目立っていました。プログラム内容もシリアスなクラッシック音楽ではなく、誰でも知っているような映画の音楽やフォークソングなどが主に演奏されます。音楽に詳しくない人にもオルガンの音を楽しんでもらおうという意図があるのだと思います。この歴史的な楽器とその音を知ってもらうための工夫がなされているのですね。巨大な楽器のそばで、迫力のある音を体感できる面白い経験になります。
本物の音を聴く価値
この夏、モントリオールのノートルダム大聖堂で歴史を感じさせるパイプオルガンに出会うことができました。その楽器の音色は重厚で、ピアノでは表現しきれない低音の深さとハーモニーの美しさがあります。演奏される場所や建築美術にも、魅力を引き出す音響効果があります。さらに、楽器の大きさからも堂々とした迫力のある音を体感することができました。
日本では、小学校でオルガンの伴奏に合わせて歌を歌ったり、電子ピアノなどにオルガンの音が入っていたりしますが、それらの音とパイプオルガンの音は比較の対象になりません。日本にもたくさんパイプオルガンがありますので、もしまだ生の演奏を聴いたことがない方がおられるなら、一度コンサートへ行って本物の音を聴いてみることをおすすめします。